
記憶術とは
「記憶術」とは?──2500年を超える進化の歴史と、最新VRへの革新
私たちは日常の中で、意識せずに「記憶術」を使っています。
たとえば、√2の値を「ひとよひとよにひとみごろ(1.41421356)」と覚えたり、平安京遷都を「なくようぐいす平安京(794年)」と語呂合わせで記憶した経験はありませんか?
こうした語呂合わせも立派な記憶術の一つです。
しかし、こうした方法には限界があります。
何度も繰り返して「口に出し」「唱えて」覚えるという、時間と集中力を要するアプローチは、忙しい現代人にはなかなか合いません。
では、そもそも記憶術とはどこから来たのでしょうか?
古代ギリシャから続く記憶の叡智
記憶術の起源は、今から2500年前の古代ギリシャ。
悲劇詩人シモニデスが、倒壊した宴会場にいた人々の「座っていた位置」を思い出したことから「場所と記憶を結びつける技術」が発見されたと伝えられています。
この方法は、やがて「場所法(ロキ法)」として体系化され、弁論家キケロやカエサル・シーザーなど、歴史を動かした人物たちに広く用いられました。
古代から中世にかけて、政治家・宗教家・学者たちが「場所に記憶を置く技術」として記憶術を学んでいたのです。
しかし、ルネッサンス期には宗教改革による偶像崇拝の禁止や、活版印刷の普及により「記憶より記録」の時代に入り、記憶術は一時的に衰退していきました。
科学が証明した「記憶術の正しさ」
1960年代になると、記憶術は再び脚光を浴び始めます。
心理学者や脳科学者たちが、記憶術が「記憶の定着を加速させる」効果があることを実証。
「海馬」「場所細胞」「グリッド細胞」などの神経科学的研究により、「空間と記憶」が深く関係していることが明らかにされたのです。
これを背景に、世界記憶選手権(World Memory Championship)など、各国で競技記憶術の大会が開かれるようになり、わずか数分でトランプの並び順を記憶したり、何百桁もの数字を暗唱する記録が次々に更新されていきました。
そして今──VRで進化する「ロクス記憶術」
しかし、この世界で活躍するチャンピオンたちも、30代を前にして次々と競技から引退していくのが現実です。
なぜか?
それは、従来の記憶術が「高度な訓練」を必要とし、「再現性」や「継続性」に課題があったからです。
この課題を根本から解決するために、私は「VR×場所法」による新しい記憶術──VRロクス記憶術を開発しました。
360度映像によって「実際に歩いたような臨場感」を脳に与え、空間記憶を自然に呼び覚ますこの方法は、科学的知見と人間の生理に沿った、全く新しい記憶法です。
「暗記が苦手」「年齢で覚えにくくなった」
そんな悩みを抱える人にこそ、試してほしい技術です。